その強烈な個性で多くのウイスキー愛好家を虜にしているアードベッグ。
他とは一線を画すとても強いスモーキーさが特徴的なウイスキーです。
くせが強いとされるアイラモルトの中でも、際立つピート香の強さは好きな人にはたまらない香りと味わいとなっています。
今回は究極のアイラモルトともよばれる、アードベッグについて解説していきます。
アードベッグの持つ香りや、味わい、そして種類や価格などについても説明していきますので、気になる方はぜひ最後まで読んでみてください。
アードベッグ
アードベッグはスコットランドのアイラ島、その南部、海に面したアードベッグ蒸留所でつくられているウイスキーです。
アードベッグとは「小さな岬」を意味します。
アイラモルトウイスキーは全般的にピート香がきいておりスモーキーという特徴があるウイスキーです。
究極のアイラモルトともよばれており、スモーキーかつ繊細な甘さが感じられる複雑な味わいを持っています。
アードベッグ蒸留所
アードベッグはアイラ島南部の海沿いに位置しており、設立は1815年と長い歴史を持ちます。
ただ、小さな岬を意味するその蒸留所は1880年代には残念ながら閉鎖されてしまいました。
しかし、閉鎖された後もアードベッグを愛する人のアードベッグを求める声は止まず、ついに1997年によグレンモーレンジィ社の買収により復活を遂げます。
そのため、今のアードベッグ蒸留所の体制ができてからはそれほど長い期間は経っておらず、スタンダードなアードベッグ10年が販売されたのも2008年と比較的新しいです。
アードベッグの種類と価格
それでは気になるアードベッグの種類と価格について見ていきましょう。
それぞれの味わいや香りについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
アードベッグ10年
ワールド・ウィスキー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
バーボン樽で10年以上熟成させた原酒をつかったウイスキーです。
とても強いヨード・ピート香とたばこを思われるようなスモーキーさが特徴となっています。
アルコール度数は46度。
公式テイスティングノート
色 淡いゴールド色
香り 爽やかで海を思わせるヨード香、燻製魚、炭焼コーヒーの香りに、柑橘系の果実の香りが加わる。
チョコレートとタフィーの甘さ、シナモンスパイス、薬品のようなフェノールの香りが魅力的に入り混じっている。
味わい 口当たりは、最初少しぴりっとした刺激があり、その後重厚感が現れ甘美な味わい。
フィニッシュはドライ。タバコの煙とエスプレッソコーヒーのフレーバーとともに、深みのあるピート香が口一杯に広がる。
余韻 余韻は長く豊かでスモーキー。砕いたピートや麦芽の甘みが残る。
価格は7,000円前後となっています。
アードベッグ ウィー・ビースティー 5年
アードベッグ ウィー・ビースティー 5年は2020年に発売となった新しいボトルです。
熟成期間5年という短さが強烈なスモーキーさをうんでいます。
一般的に熟成年数の若いウイスキーほどスモーキーさが際立つと言われており、ウィー・ビースティーは手のつけられないどう猛なリトルモンスターを意味します。
バーボン樽とシェリー樽をつかって熟成させた原酒をヴァッテイングさせたウイスキーです。
アルコール度数は47.4度。
公式テイスティングノート
色 明るいゴールド色
香り 爽やかなハーブに微かにバニラや梨を感じる。砕いた黒胡椒の強烈なスパイシーさと樹液たっぷりの松脂の香り、そして強烈な煙の香りまろやかでスモーキー。
味わい チョコレートとクレオソートとタールの強烈な風味が爆発します。そして滋味あふれる肉や潮の風味が余韻として長く残ります。
余韻 滋味あふれる肉や潮の風味が余韻として長く残ります。
価格は6,000円弱となっています。
アードベッグ ウーガダール
アードベッグ ウーガダールはバーボン樽で熟成させた原酒に加えてシェリー樽熟成の原酒もヴァッテイングさせたウイスキーです。
ウーガダールとは仕込みにつかう水の湖の名前であり、暗くて神秘的な場所を意味します。
シェリー樽原酒による甘みが加わっており、より複雑な味わいが特徴的です。
アルコール度数は54.2度。
公式テイスティングノート
色 濃厚なゴールド色
香り 第一アロマは、クリスマスケーキ、クルミのオイル、潮、スミレ、杉、松葉。くすぶった炭火やなめした革の香りがあたたかさを感じさせる。
スモーキーさの中から、糖蜜のトフィーやチョコレートでくるんだレーズンなどの甘みが顔を出す。加水すると、スモーキーさが強調され、フランベしたクリスマス・プディングを思わせる香り。タールやディーゼルオイルの懐かしい香りに、スグリやベークドバナナ、クルミパン、モカ・エスプレッソの香りが加わる。
味わい 口の中を覆うような豊かな味わいと質感。甘さとスパイシーさとスモーキーさが絶妙なバランス。クリスマスケーキのような甘みが舌に溶け込む。はじけるようにスパイシーでスモーキーな風味に、蜂蜜がけした燻製料理や糖蜜の贅沢な味わいが出会い、上質なモンテクリストの葉巻のように、奥深いスモーキーさと豊かな風味が幾重にも重なり合う。
余韻 余韻は驚くほど長く、レーズンやモカの深い余韻が、豊かなスモーキーさと見事に調和する。
価格は1万円前後となっています。
アードベッグ コリーヴレッカン
アードベッグ コリーヴレッカンはバーボン樽とフレンチオーク新樽で熟成させた原酒をヴァッテイングさせたウイスキーです。
スパイシーさが加わり力強い個性的な味わいとなっています。
コリーヴレッカンとは、アイラ島とジュラ島の間にある海域の名前です。
アルコール度数は57.1度
公式テイスティングノート
色 深い琥珀色
香り 恍惚とするほど強烈で力強い香りの渦に引き込まれる。タールロープとクレオソートの香りの奔流に圧倒されるうちに、ダークチョコレート、カシス、黒糖の香りに続いて熟したチェリーや松葉の香りが渦の底から湧き上がる。グラスが暖まると、さらにカイエンヌ・ペッパーのかかったステーキやペッパーソースで蒸し焼きにした牡蠣、潮や海草、スモーキーなベーコンの刺激的な香りに、甘いバニラやクローブ、ブルーベリーのニュアンスが加わる。
味わい ペッパーステーキのようなスパイシーで強烈な第一印象。さらに飲み進むと、エスプレッソコーヒー、とろけるようなダークフルーツ(カシス、ブルーベリー、チェリー)やアーモンド、アニスの味わいに変化する。
余韻 香ばしいブラックコーヒー、チョコレートでコーティングしたチェリー、ペッパーソースの余韻が長く続く。
価格は1万円前後となっています。
おすすめの飲み方
アードベッグはアルコール度数が他のウイスキーと比べて高めです。
一般的にウイスキーのアルコール度数は40度前後であるものが多いですが、アードベッグはそれよりも高く、種類によっては50度を超えています。
そのため、アルコールに強くない方は加水して飲むのがおすすめです。
ロックやハイボール、トワイスアップなど、自分の飲みやすい飲み方をみつけてみてください。
また、公式サイトではレモンやライム、コーヒーなどをつかった様々なカクテルのレシピが紹介されています。
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